本日は、埼玉県久喜市へ議会における議会BCP(業務継続計画)について視察研修に行ってまいりました。
昨日の二本松市でも同様に、大規模災害などの発生時にも、議会が議事・議決機関としての役割を果たし、市民の声を市政に反映できるよう、久喜市議会のBCPの内容や運用の考え方を学び、大東市議会における災害対応体制の整備、そして大東市議会版BCP作成に生かして行きたいと考えています。
さて、久喜市議会BCPの概要てすが、久喜市議会では、災害時の議会・議員の行動基準や連絡体制を定め、議会機能の継続を図る事を最大の眼目としています。
主な内容は、次の通りです。
*①安否確認・連絡体制: LINE WORKS、メール、電話などを活用し、議員の安否や参集の可否、地域の被災状況を確認する。
②議会の災害対応: 議会として情報を集約し、市への要望や提言につなげる。
③議員の役割: 地域の安全確保に配慮しながら被災状況や市民の要望を把握し、議会で共有する。
④段階に応じた対応: 発災後おおむね72時間までの初動期、4~7日目の応急期、8日目以降の復旧・復興期に分けて行動基準を整理する。
④訓練と見直し: 安否確認通信訓練などを実施し、計画の実効性を高める等となります。
議会事務局より詳細な説明を受けたあと、北村議会運営委員会委員長にバトンタッチされ質問会へと移りました。
私おおつかから、災害時における議会の意思決定について質問した。
例えば、議員定数27人の議会で、災害により議長が死亡し、副議長も重傷を負い、議員の参集が3分の1程度にとどまった場合、予算議決などが必要になった際に、どのように対応するのかという問題である。
市長の専決処分によって予算執行を行うのか、あるいは少数の議員しか参集できない場合でも議決できる仕組みを検討しているのかを尋ねました。
久喜市議会は通年議会を採用しており、可能な限り市長の専決処分に頼らず、議会の審議・議決を経て予算執行につなげるという考え方がある。
そのため、災害時にも議会としての意思決定機能をどのように維持するかが重要な論点となります。
これに対し、春山議長および議会事務局からは、そこまで具体的な対応は決めていないとの回答がありました。
今回の質疑を通じ、安否確認や情報共有などの初動対応だけでなく、議会の執行部が機能できず、参集できる議員も限られる事態を想定し、予算議決などの意思決定をどう継続するかについても、あらかじめ検討しておく必要性を認識した次第です。
大東市議会でBCPを作成する際には、次の事項を検討する必要があると実感しました。
1. 議員・議会事務局職員の安否確認と連絡手段の複数化
2. 災害時の議会対応組織、指揮命令系統、参集基準の明確化
3. 議員が地域で把握した被災情報や市民の要望を集約し、行政へ伝える仕組みの整備
4. 災害時にも継続すべき議会事務の優先順位付け
5. 議長・副議長が職務を担えない場合の対応や、議会運営を継続するための手順の検討
6. 議員の参集が大幅に制限された場合の定足数、議決、予算対応などの整理
7. 市長の専決処分との関係を含め、議会の意思決定機能を維持するための制度・運用上の課題の検討
8. 定期的な訓練と、訓練結果を踏まえた計画の見直し
等です。
なお、定足数や議決の成立要件、専決処分の適用などは、関係法令や議会の規則等を踏まえて整理する必要があります。
BCPだけで対応を決められるものではないため、法的な確認も含めた検討が求められますね。
災害時には市民の生命と安全を守る行政の活動が最優先となる一方、議会にも住民代表機関として、行政の対応を監視し、市民の声を市政に反映する役割がある。
そのため、平時から安否確認や情報共有の体制を整えるだけでなく、議長・副議長が職務を担えない場合や、議員の参集が限られる場合にも、議会として必要な意思決定をどのように継続するかを検討しておくことが重要です。
今回の視察と質疑応答を踏まえ、大東市議会のBCP策定に当たっては、災害発生直後の行動基準に加え、予算議決をはじめとする議会機能の継続についても、法令や議会運営上の課題を整理し、実効性のある仕組みを検討していきたいと思います。






